第一章 淫靡

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なんで円城寺はそう言うのだろう? 思い付く節は、何度かお届け物した時に世間話の中に出てきてしまったのか? 家庭の事情、愚痴ってしまったこと、、を、、 そう考えてしまう、わたしはなんてことを、、、 それでも、円城寺の前では、素の自分が出せるのではないか、 、と、、思わせる人でもあった。 なぜ、わたし、、、そんな雰囲気にさせたのか、、 香の香りが、そうさせたのか? この香りは知っている。そう伽羅の香だ、、、 子供の頃、父の部屋に行くとこの香りがしていた。 この人なら、心のモヤモヤを取り除いてくれるのではないか? そう以前から悩んでいることを、、、 円城寺なら、心を許してもいいのではないのか? 夫が初夜の日以来、わたしの身体に触れてくれないこと、、 他所に愛人がいるのでは、、、 など、など、、、話してしまった。
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