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開幕
それは、北海道に引っ越した女子高生の物語…
氷上円(ひがみ まどか)は、父親の都合で北海道の高校へと転校する事になった。
「なんで、私が北海道へ行かなくちゃいけないの!」
両親への不満をぶつける。
「仕方ないでよ!お父さんの仕事の都合なんだから。」
「もう!」
と、自分の部屋のドアを激しく閉める。
ベットに入り、頭から布団を被る。
暗闇に浮かぶのは、スマホの明かりに照らされた自分の顔。しばらく、画面をタッチ。その後、胸に抱く。
「行きたくないなぁ…。」
着信音がなりメールが届いた事を知らせる。
「『ガンバ!』か…。やっぱ他人事か…。」
引っ越しの日には、友達が集まってくれた…。
涙のお別れ…。悲しかったと思う…。
昔なら、もう繋がりは薄くなると思うけど…。今の時代は、ネットで繋がってるからね…。
移動の鉄道の中では、ずっとスマホいじっていて、外を見てなかった…。
そして、最寄りの駅に降り立った時
「な、何にも無いじゃん!」
呆れたと言うよりは、怒りが込み上げた。
お父さんの会社の人が、車で迎えに来てくれていた。
送ってくれていた車中で、引っ越し先に付くまで、私はブスッとしていて印象悪かったと思う。
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