檸檬の雫

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どうしてあの時、想いを告げなかったのだろう。 もう二度と会えないかもしれない。そう思ったら言葉が喉につっかえた。 気持ちを伝えてもどうにもならないのに、わざわざ恥なんてかかなくていい。 自分のなかの悪魔がそう耳元で囁いたのだ。 今でもよくあの時のことを思い出す。 そして、きまってこう思う。 もしも恥なんか捨てて素直に気持ちを伝えていたら、 今、なにかが違っていたのかもしれない。
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