2/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
 魔法学園8年生になった。  来年は卒業年だから、就職活動もしなければならない。  となると課題は今年のうちに済ませなければ。  あたしは人間界に降りた。  今地上には一二〇億人類がいるらしい。  その中からたった一人選んで幸せにしなければならない。  より好みは出来ない。  自分の魔法の杖を投げてその杖が心臓にささった相手を必ず幸せにしなくてはならず、猶予はその瞬間から二十四時間、使える魔法はたった一つだ。  まあ、あたしは、魔法学校の優等生だから、チョチ∃イのチョイで出来るだろう。  降り立った第六中学校。  相手は女教師沢村美由。  漢字の名前、漢字の職場。  日本という国らしい。  待てよ教師って。  どういう願いを持っている?  担任のクラスの生徒全員の幸せとかだったらどうしよう。  一つの魔法で足りるのか?  去年失格したファヴィユは、とある国の為政者引き当てた。  このバカが全国民を幸せにと願い、ファヴィユはあろうことか、まんま杖に願った。 『全国民を幸せに』。  魔法とは、能力と、願いのサイズがつりあって働くものだ。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!