64人が本棚に入れています
本棚に追加
「当たるかよ!」
2人目の盗賊はとっさに身をかわす。盗賊の服を掠めた剣は、そのまま近くの木に深く突き刺さった。
「はっ、武器がなくなっちまったが大丈夫かい?」
盗賊は煽るように聞いてくる。全くもって問題ない。むしろ当てる気は最初からないのだから。
盗賊がこちらに意識を向けてくれたおかげで、背後に突き刺さった剣に対する注意を怠ったようだ。剣が突き刺さった木は、意思を持ったように幹を震わせ、盗賊めがけて幹を横薙ぎに振り抜いた。
「ぐはぁ………っ!」
幹はそのままの勢いで盗 もう1人まで巻き込むと、そのままバネのように体制を戻す。当然幹にぶつかった2人の盗賊も一緒に持ち上がっていき、止まる力のない2人はそのまま空の遥か彼方へとぶっ飛んでいった。
最初のコメントを投稿しよう!