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「《点検士》さんもう来ちゃったんですか?!」
《点検士》は森の調査をしてくれる人なので、調査用の道具はあっても戦うための道具は持っていない。なんでもその調査の道具は機密情報だそうで、盗賊に奪われでもしたら一大事になるそうだ。そのため、政府の警備だけでなく兄さんも同行することで《点検士》を守らなければならない。でも今兄さんは起きられないだろうから、《点検士》の護衛が出来るのは私しかいない。
「あの、兄さんが今寝込んじゃってて、私は兄さんについていたいんですけど、やっぱり護衛がないとダメですかね」
「ああ、これは決まりだからな」
しょうがない、それはわかっているが、内心護衛なんかいなくたって大丈夫だろうと思ってしまうところがある。実際、《点検士》を兄さんが守らなきゃいけない場面なんてなかったし。なにか…兄さんの側にいながらこの人の護衛もできる方法はっ…お願い…誰か助けて!
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