スマイル1・王様をビンタで成敗

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 おじさんにお礼を言ってママについて行くと、別の席に通された。  そこはさっきとはまた違う、格別豪華な部屋だった。VIPルームの様で、ソファー等もさっきのよりも豪華で高そうなものが置かれている。  たった一つのそのソファーで、一体どれだけの日数の食費が賄えるのかしら。  座るのが勿体ない位の値段がするソファーよ、きっと。  でも、そのソファーに堂々とエラソーにふんぞり返っている、王様みたいな男が目についた。  アルマーニの高級スーツに身を包み、短い黒髪をきっちりセットしたヘアスタイル。切れ長の瞳で、鼻筋も整っていて、端正な顔立ちの男。  見るからにお金持ちそう。さぞかし女性におモテになるんでしょうね。  まあ、貧乏な私には無縁の男だわ。タイプでも無いし。 「これは王雅様、いらっしゃいませ」ママが斜め四十五度の角度できっちり頭を下げた。「今日は新しい子が入店してますの。王雅様に紹介しますね。ミューちゃんって言うの」 「こ、こんばんは・・・・」しぶしぶ挨拶した。  えーっ。私を紹介するってコトは、この男の席に着いて、相手しなきゃいけないのぉ?  冗談キツイわ。  こんな男の席なんてイヤよ。おじさんの席に戻してー。
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