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「さあ、今から焼くから、いっぱい食べましょう」
火の準備も終わっているから、何時でも焼ける状態よ。とりあえず食べましょう。腹ごなししなきゃ!
「もういい。食いたくねえ」
ブスっとふくれっ面を見せて、プイ、と王雅がそっぽを向いた。
あら。怒っているわ。
「王雅、何膨れてんのよ。準備一人でさせちゃって、ゴメンね? 皆で食べるととっても美味しいから、そんなコト言わずに機嫌直してよ」
もしかして、キス出来なかったコトを怒っているのかしら。
だったら貴方みたいな男、幾らでもキスしてくれる女性位いるでしょう。
私じゃなくても、別にいいじゃない。
「お前が食わせてくれんだったら、食ってやってもいーぜ」
桃園の時に食べさせたみたいに、奉仕しろと言い出した。
相変わらず上から目線ね。誰に向かって言っているのかしら。
「何言ってんのよ。セルフよ、セルフ。そんな事言ってたら、無くなっちゃうわよ」
「じゃあ、食わねー」
「あ、そ。じゃあ勝手になさい」
とりあえず忙しくなるから、王雅は放っておきましょう。
後から焼いたお肉とか野菜、持って行ってあげればいいわ。
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