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「みんなー、バーベキュー始めるわよー」
声を掛けて、まりなちゃんと江里ちゃんとで手分けして野菜や肉を焼き始めた。
すると砂糖に群がるアリのように、子供たちがわらわらと集まってきた。
焼き野菜だけじゃなくて美味しいふかし芋も作ろうと思って、さっき作って用意しておいた簡易蒸し器に火をかけた。
「さあ、どんどん食べてね!」
焼いても焼いても、凄い勢いで無くなっていく。
その中でも、ガックンが必死にお肉や野菜を取っていた。何時も遠慮がちのガックンが、珍しいわね。
「ガックン、頑張ってるわね。沢山取れた?」つい声を掛けた。
「はい。お兄さんに食べてもらおうと思いまして!」
「王雅の為に?」
「そうです! 今日ちょっとお兄さんお疲れみたいなカンジなので、いっぱい食べて、元気になってもらおうと思っています!」
ガックンがカワイイ笑顔を見せてくれた。
最初のオムライスの時からそうだけど、ガックンは人一倍王雅のコト気にかけて、優しくしてくれるわね。
きっと王雅も、ガックンのコト大切にしてくれているからでしょうね。
男の子は、特に王雅に懐いている。まあ、男の子だけじゃないけどね。
王雅は、めいっぱい身体使って遊んでくれるものね。私とは違うやり方で、王雅は子供たちを楽しませてくれるから。全力で愛してくれるから、子供たちも王雅が大好きなのね。
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