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「美味しいから、王雅もいっぱい食べてね」
「ああ。これじゃ足りねえから、もっと寄こせ。あと、皿と箸も」
「全部食べないでよ。図々しいわね」
限度ってものがあるでしょうが。
「バカ、俺が食うんじゃねーよ。ガキの分だ。あっちでチビ共を食わしておくから、アイツ等が食えそうなやつ、後から追加で持ってきてくれ。頼んだぞ」
「そうだったんだ、図々しいとか言っちゃってゴメン」
王雅が座っていた席の方を見ると、キューマ君、チイちゃん、マーサ君、ユウ君が座っていた。
「あの子たち面倒見てくれてるんだ。王雅、本当にありがとう。助かるわ」
うっかり悪いコト言っちゃった。
それにしても王雅ったら、本当に施設の先生みたいになっちゃったわね。
子供たちを本当に大切にしてくれて、面倒まで見てくれるなんて。
早速トレイに、お皿、コップ、お箸、お肉や野菜が切れる専用のハサミ、幼児用のスプーンやフォーク、お手拭き、ジュースやお茶の類を乗せたものをさっと用意して王雅に渡した。
「ちょっとここの手が離せないから、後からいっぱい焼いて持って行くね。暫くあの子たちのこと、お願い」
「いいぜ。任せとけ」
本当に頼りになるわ。
王雅を見送ったら、おにぎりが無くなっている事に気が付いた。御飯も炊けたから、いっぱいおにぎり作って、さっき仕掛けておいたふかし芋も出来上がったから、まりなちゃんに王雅たちの所へ持って行ってもらうようにお願いした。
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