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不愉快が顔に出ていたのか、王雅は私の考えを読み取ったかのように、お前の考えは俺が変えてやる、と言い出した。
「男と女が抱き合う事が、不愉快な行為なんて絶対言わせねーよ。だから、俺を好きになれ、美羽。俺が全部受け止めて、お前の大切なものも全て、守ってやるから」
「アンタなんか・・・・」
男なんて、みんな一緒。
王雅だってそうよ。
施設の土地を盾に私を抱こうとするような、最低の金持ちセクハラ男なんだから。
何が、私の大切なものも全て守ってやる、よ。出来もしないクセに。
そうは思うものの、今では心からそう思えなくなってしまった。
どうしてなのかしら。
飽きたらポイ捨てされることは、目に見えて解っているというのに。
「怖い顔して睨んでるけど、俺の何が気にくわねーんだよ。俺様は容姿もいいし、金もあるし、お前の欲しい土地持ちだし、ガキ共にも好かれてるし、言う事ねーだろが。これ以上の男はいねーと思うんだけど」
「バカじゃないの」
この男のこういう所、本当にどうにかならないのかしら。
自分でそんなコト言っちゃう?
普通じゃないわ。やっぱり王様よね。感覚がズレてるのよ。
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