スマイル16・王様とキス

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 私は黙って王雅に近寄った。  何故、そんな事をしてしまったのか、今でも解らない。  王雅に惹きつけられ、吸い寄せられた。  心の底から愛しさがこみ上げた。  徐々に距離が縮まって、気が付くと王雅に口づけしていた。 ――何やってるの、私ったら!!  慌てて離れた。  王雅、起きなかったわよね!?  きっと、真っ赤な顔になっていたと思う。体温が急上昇したもの。  恥ずかしいコトこの上ないわっ!  どうしてこんな・・・・私としたことが。今の、同意も無く、完全にセクハラじゃない!  セクハラ大王に、セクハラしちゃうなんて。  こんなの(失礼)が素敵だって勘違いしてしまうのは、この夏の暑さのせいよっ!  王雅が好きとか、そんなんじゃないの。  でも、ドキドキしている。  どうしてキスなんて、してしまったんだろう。  さっきのあの、最高の王様スマイルを見てしまったから、私はちょっとおかしくなっている。  絶対に、誰にも言えない。  輝く王様スマイルをこのまま独り占めしたい、って思ってしまったなんて――  image=513494756.jpg
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