スマイル17・王様の裸

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  「なんだよ、うるせーな」 「なんでハダカなのよっ!?」思わず叫んだ。 「汗かいたから、着替えようと思って。着替え取りに来ただけだよ」 「はっ、早く、服着てよね」  刺激が強すぎて、視線を反らせた。美羽、好きだ、と囁かれたあの時の王雅が、脳内に蘇ってしまう。  記憶から追い出したいのに、追い出せない。  夢の中の私は素直で、王雅の愛を受け入れて、そのまま―― 「何だ、美羽。お前そんな赤くなってさ・・・・もしかして、俺の裸見て興奮してんの?」 「なっ・・・・ち、違うわよっ!」  王雅の裸に興奮しているのは、間違いなかった。  図星だったことを悟られたくなくて、慌てて否定した。  王雅はこれ幸いとばかりに私に近づいて、手を壁に付けて私を囲った。  入口近くの壁に閉じ込められ、退路を断たれた上、更に顔を覗き込まれた。 「ん? 上だけじゃなくて、下もどうなってるか、何なら今すぐ、ココで見せてやろうか?」  エロくて悪そうな顔で私を見つめ、王雅が挑発してくる。 「何考えてんのよっ!! バカッ! 変態っ」 「興奮して、俺が欲しくなっただろ?」 「じょっ、冗談言わないでっ。誰がアンタなんか!」  もう止めて! もうこれ以上近づかないで!!  じゃないと、おかしくなる。  私が私でいられなくなる。  王雅が欲しいって、口走ってしまいそうになる。
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