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「うーん・・・・それより美羽、王雅のコトが大切なら、もうちょっと優しくしてあげないとダメなのだ。叩いたりしたらダメだよ。嫌われちゃうよ?」
「なっ・・・・なに言ってるの、まりなちゃん! たっ、大切じゃないわっ、こんなヤツ!! ヘンな事言わないでっ!」
突然まりなちゃんに王雅が大切とか指摘されて、焦った。
「まりな、庇ってくれてありがとう。俺、今、大切じゃないとか言われて、傷ついちゃったぜ。美羽って酷い女だよな。俺をこんなキズものにしておいて、責任も取ってくれないんだ」
「誤解を招くような言い方しないでよ!」
何がキズものよ。男のクセに。
そんな事言うなら、私の方が散々勝手にキスされたり、同意も無く身体に触られたりされているのよ?
私の方がキズものじゃない!
アンタ、どう責任取ってくれるワケ!?
「美羽・・・・ヒドイのだ。王雅がカワイソウ」
まりなちゃんが悲しそうな顔を向け、じっと私を見つめた。
彼女の澄んだ団栗目で見つめられたら、大したことをしていないハズなのに、ものすごーく悪い事をしたように思えてくる。
でも、ちょっと待って。この流れから行くと、完全に私が悪者じゃない!
まりなちゃんに見つめられて、いたたまれなくなった。
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