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「王雅、叩いてゴメンねっ。もういいでしょっ」
仕方なく謝って、グラスとお茶をテーブルに置いて逃げ出そうとしたところを、待てよ、と王雅に腕を掴まれた。「結婚の話、まだ途中なんだけど。責任取って、俺と結婚してくれよ」
訳の分からない事を言われた。
「なんで私が、責任取ってアンタと結婚なんかしなきゃいけないのよ! 知らないわっ」
一生大切にする気も無いクセに、結婚しろとか軽々しく言わないで欲しい。
こんな大金持ちの御曹司と、貧乏女が結婚なんかできるワケ無いじゃない。
常識的に無理でしょーが!!
万が一にも結婚出来たとしても、すぐ飽きて離婚されるに決まっているし。
「美羽、素直にならなきゃダメなのだ。結婚なんて、女の子の一番の幸せだよっ。結婚してくれなんて言われて、羨ましいなぁ。オレも早く結婚したいのだ。王雅がこんなに言ってくれてるんだから、素直にいいよって言えばいいのに」
まりなちゃんは純粋だから、かなり乙女思考で、好きな人との結婚願望が強い。
でも、それを私も同じように思っているとは思わないで欲しい。
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