スマイル17・王様の裸

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  「まっ・・・・まりなちゃん! もうっ、やめてよっ!!」 「だって美羽、昨日――・・・・モガッ」  昨日、と言われて、慌ててまりなちゃんの口を塞いだ。「ちょっと来て」  彼女の口を押さえつけたまま、王雅の前から連れ去った。  ぽかんと成り行きを見つめていた王雅を残し、彼から見えない所までまりなちゃんを連れて行った。 「ううーっ、んー」 「ごめん、まりなちゃん」  王雅から大分離れた所で、苦しそうにしていたまりなちゃんの口から自分の手をどかせた。 「それより・・・・昨日のアレ、見ていたの?」まりなちゃんに詰め寄った。 「ん? 昨日のアレ?」  まりなちゃんは首をかしげている。 「とぼけなくてもいいわよ。見たんでしょ。私がうたた寝している王雅にキスしてたとこ」 「エエ――ッ!? 美羽、王雅にキスしたの――・・・・モガッ」  まりなちゃんが大きな声を出すから、再び慌てて口を塞いだ。「ちょっとまりなちゃん、大きな声出さないでっ! 王雅に聞こえちゃうっ」 「ゴメン。でも、美羽・・・・王雅にキスって・・・・やっぱり美羽は、王雅のコト好きなの?」 「・・・・」答えられなかった。考えた末、出した答えはこうだった。「王雅の事は、好きじゃない。でも、嫌いじゃないわ」
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