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「あのね、まりなちゃん。私は王雅とこれ以上の進展なんて望んで無いし、捨てれらるのが解っているのに、王雅を好きになったりなんかできないわ。王雅は、私が今までに無い女性のタイプで珍しいから、好きだって言って、私にちょっかいかけているだけなのよ。さっきだってそう。私と結婚しようとか言っているけど、何百人も女を泣かせてきた男が言う言葉なんか、信用できないもの。王雅は大金持ちの息子だし、お金で女性を買おうとするような最低な男だし、私と結婚なんかしないわ。からかわれているだけよ。こんな貧乏な女が、彼を好きになってもムダなのよ。捨てられてお終いよ」
「そんな・・・・王雅、そんなヒドイ事するかなぁ? 優しいし、美羽の事ちゃんと大事に思ってると思うけど・・・・」
「そんなの、今だけよ。一時的な熱みたいなものね」
もし、今日私が見てしまった夢のように、本当に王雅に心も身体も赦してしまったら・・・・その時は良くても、きっと後で後悔する。
好きになってはいけない男の領域に、自分から踏み込もうとしているなんて。
それだけはダメ。
絶対にダメ。
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