スマイル17・王様の裸

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 今ならまだ間に合うわ。  さっさと飽きてもらって、ポイされて、違う女の所へ行ってもう私には関わらないでもらえるように、自ら願っているんだもの。  王様と奴隷の関係なら、何されたって傷つかない。どんなに酷くされても、踏みにじられても、そこに心が無ければ耐えられるし、私はまた、強く立ち上がっていける。  もう既に一度、耐えれたんだもの。  王雅も花井と同じだと思えばいいの。  ただ、それだけのこと。 「美羽・・・・どうしてそんなに悲しい顔をしてるのだ? オレ・・・・王雅と美羽、上手く行って欲しい。好きなら・・・・素直に好きって言ってもいいと思うのだ。オレ、応援するから」  まりなちゃんが、ぎゅっと私を抱きしめてくれた。 「ありがとう、まりなちゃん」  彼女の優しいキモチが溢れていた。まりなちゃんが注いでくれる優しい愛情だけで、私は十分だった。 「まりなちゃん。そろそろ戻って、朝食の準備しましょう。私なら大丈夫よ。子供たちだって大勢私の傍にいてくれるし、まりなちゃんみたいな素敵な友達だっているし、私は何も淋しくないの。毎日幸せだから、好きな男なんかいなくても、生きていけるわ」 「美羽・・・・」まりなちゃんが悲しそうな顔で私を見つめた。  
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