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あれから片付けを終え、紙飛行機を作って飛ばす事になった。
まりなちゃんがお友達の祐樹(ゆうき)君に聞いたものを、みんなに教えてくれた。
彼女は誰にでも優しくて、誰の心でもほぐして癒してくれる。
まりなちゃんと話すと、心が温かくなるの。王雅も、そうだったのかしら。
モヤモヤを拭え切れなくて、頭を振った。
バカみたい。今はみんなと遊ぶことに集中よ!
早速まりなちゃんが持ってきてくれた折り紙を折って、飛行機を作った。
「先端を少し折るのがコツなのだー」
丁寧に折り方を教えてくれて、言われた通り少しだけ先端を折って、飛行機が水平になるようにした。ちょっと飛ばすと、驚く程向こうの方に飛んだ。
「きゃー」
「しゅー」
二歳組チームはきゃあきゃあ言いながら、飛行機を飛ばしては拾い、飛ばしては拾い、と繰り返していた。
「オラーっ!!」
掛け声を上げて、ライタ君が力いっぱい飛行機を飛ばしている。力み過ぎていて、却って飛んでいない。
「ライタ、それじゃダメなのだ。もっと優しく飛ばさないと、飛行機さん飛んでくれないのだ! あ、ココももう少し折った方がいいのだ」
ライタ君の飛行機をまりなちゃんが修正してくれた。よーし、と再び飛ばすと、すうっと空気の抵抗を受けなくなった飛行機は、かなり向こうの方まで飛んで行った。
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