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「サトル君、大丈夫? 僕達もついてるよっ」
リョウ君が王雅にしがみついているサトル君の傍にやって来て手を握り、にっこり笑った。「サトル君、一緒に着替えとかお片付けしよう。終わったら、みんなで遊ぼう!」
「うん、リョウ君、ありがとう。お兄さん・・・・ありがとう」サトル君は涙を拭って笑顔を見せた。
「良かったな、サトル。お前、いい友達いるじゃねーか。マサキ施設だったら、幸せに暮らせるから、安心しろ。お前が困ったら、俺様が守ってやるから」
王雅の言葉に、サトル君は笑顔を見せて、リョウ君と手を取り合って歩き出した。
元に、戻ってる。何時ものサトル君だ。
「王雅、サトル君の事、本当にありがとう。ちょっと、話す時間ある? もう帰らなきゃいけない?」
「ああ、時間あるから、構わねーぜ」
「ありがとう。ゴメンね、迷惑かけちゃって」
「気にすんな。それより、サトルのヤツ本当に大丈夫か? ちょっと様子見に行こーぜ」
王雅に言われて二人でサトル君の様子を見に行くと、さっきの事など何事も無かったかのように、皆の輪に溶け込んでいた。誰もサトル君がパニックになった事なんか、気にしていない。きちんと片付けも終わらせて、リョウ君と一緒に遊んでいた。
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