スマイル18・王様子供を守る

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  「そんな事気にしてたの?」こちらの気持ちを悟られないように笑った。「施設の立ち退き話なんて、いつの話よ。前はそうだったかもしれないけど、今は違うじゃない。誰も気にしてないわよ。私も忘れてたくらいだもん。つまらない事、いつまでも気にしなくても大丈夫だから。ねっ?」 ――良かった。貴方に、この施設が面倒だって思われたりしていなくて。  オーナーだからとかじゃなくて。  あの子たちの事、面倒だって思って欲しくなくて。  もう、会いに来てくれなくなってしまうんじゃないかって思ったら、怖くなった。  私ったら、何を思っているの。  お泊り保育での王雅との生活が楽しかったから、彼にもっと私達の事を解って欲しいって思っているなんて。  そんな事思っちゃダメなのに。  王雅は、何時かこんな貧乏施設に見向きもしなくなるわ。  今は、珍しいから。貴方の世界には無い場所だから、私を手に入れる為に、寄り添っているフリをしているだけだって。深入りしちゃダメだって、解っているのに。  でも、言わずにはいられない。貴方に、もっと私達の事を解って欲しいから。
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