スマイル18・王様子供を守る

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   誰か、私がカワイイって言ってくれているわね。  ありがとう。お世辞でも嬉しいわ!  それより、このピンチをどう切り抜けるか、よ!!   「そんなに嫌なら、も、いーよ。じゃ、キスの代わりに今日、お前の手料理食って帰る事にする。夕飯、何か作ってくれよ。ガキ共と一緒に食いてーな」  あら。どういうワケか解らないけど、引き下がってくれたわ!  ちょっと・・・・いやかなり、傷ついた顔しているけど、この際いいわっ。しーらないっ。  ということは、やっぱりキスの事は気が付いていないのね。きっと、キスしただろ、とか言って私の動揺を誘う作戦だったのね。カマかけられただけなんだわ!  ああ、良かったあぁあぁ――!!  危うく、あれは事故みたいなものだから忘れて、って言いそうになってしまった。言わなくて良かった! 「あ、そ、そうね。それがいいわ。お礼って感じがするし! じゃあ、早速用意するわね。準備できるまで、ゆっくりしてて!」  これ以上ボロを出さないように、慌てて王雅を応接室に置き去りにして逃げ出した。  知られたくない。  貴方に私がドキドキしてるって。  私から、貴方にキスしてしまったなんてコトは絶対に――  
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