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「・・・・なあ、喰わせてくれる?」
突然、真剣な顔で王雅が私に言ってきた。
「えっ? いいわよ。まだ何か、おわかりしたいのがあるの?」
「おかわりじゃねーよ。お前だ」
「はっ!?」
「だ・か・ら、お前だよ、お前! 真崎美羽が喰いた――」
「はい、ご飯のおかわり、どーぞっ!」
言葉を遮って、てんこ盛りにもったご飯を王雅の前に差し出した。
大勢の子供たちの前で、私が食べたいとか言うって、バカじゃないの!?
TPO(時と場合)をもっと考えなさいよね!!
せめて応接室で二人きりの時に言って欲しいわ・・・・って、ちが――――ぁうぅっ!!
ダメダメダメっ、絶対にダメ!
契約の夜のお相手ならともかく、そーいうのじゃないヤツはダメ!
な、ななな、何動揺しているの、私っ!
しっかりなさい!!
本当にもう、私ともあろうものが。
王様の言葉にこんなに動揺するなんて。
考えられないっ!
さっさと自宅に帰って貰わなきゃ。
じゃないと、心がもたない。
貴方に振り回されっぱなしだと、自分が自分でいられなくなっちゃうから。
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