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えっ。王様に頼めばプール位設置してくれるだろうって?
まあ・・・・そうかも知れないけれど、あまりおんぶに抱っこもね。頼りっぱなしに慣れちゃったら、王様に捨てられた時に困るし、出来る限り誰にも頼らずやっていきたいわ。
子供たちも、望めば何でもできるっていう事に慣れられても困るしね。
それでも、今までは水道代と相談しながらじゃないとできなかったけれど、有難い事に水道代の事は気にしなくてもいいから、今年は楽しいプールがもう一回楽しめるなんて、これに関しては本当に王雅のお陰ね。
プールする時、誘ってあげようかな。
そうだ。天気予報をチェックして、今度王雅が来るときにでも一緒にプールを用意しようかと思っていると、火が付いたような泣き声が玄関の方から聞こえて来た。リョウ君の声だわ!
「うわぁあぁ――――んっ! 先生っ、せんせ・・・・ひっく、わぁ――ん!!」
「どうしたのっ!?」
切っていた野菜や包丁を放り出して、慌ててキッチンを飛び出した。
「いやぁ――っ! いやだぁあぁ――っ!! うわ――んっ!」
「やめろ――っ!! わあぁあぁあ――っ!!」
尋常じゃない泣き声が、外の方から聞こえて来た。
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