スマイル1・王様をビンタで成敗

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 早速そのクラブに電話をかけた。マネージャー的な人が電話に出て、今日すぐにでも来れるか聞いてきたから、今日すぐにでも行けます、と伝えた。  私はもう五千円が貰えるつもりで、使い道をあれこれ考えた。  その後、まりなちゃんが施設に来てくれたので一緒にご飯を食べて、留守番をお願いして、午後七時半の約束の時間にクラブへ出向いた。  雅――クラブの中に入ると、煌びやかなシャンデリアなんかが煌々としていて、目がチカチカした。  こんなところ初めてだから、どうしたらいいのかしら。適当に男の人と話をすればいいのかしら。 「貴女が、木村美幸(きむら みゆき)さん?」 「あ、はい。今日一日お世話になります。よろしくお願いします」  広い店内の奥の方から、店のオーナーと思われる洗礼された女性が現れた。多分、この店のママだろう。  高給そうな着物が似合っていて、三十代後半位の、和風美人の綺麗な人だった。  私は、偽名と偽住所を書いた履歴書を渡した。電話口で名前聞かれたから、咄嗟におかあさんの旧姓を名乗ってしまった。本名は言いたくなかったから、急に名前は? って聞かれたから、偽名を考えていなかったので、仕方なく思いついた名前を言ってしまった。
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