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景義「一度、体、洗ウ。ソレデ、帰ル。姫様、コノコト、言ワナイ、秘密」
景義、走り去る。
オンラード、動かない。
13 アマーレ宅・女部屋(時間経過)
桜とユキカ、ベッドで寝ている。
アマーレ、床に布を敷いて眠っている。
桜、不安そうに、じっと女部屋の半開きのドアを見つめている。
キィッと玄関のドアが開く音。
女部屋の前、灯りが通り過ぎる。
桜「……ファスマ?」
桜、起き上がり部屋を出る。
※ ※ ※
リビング・桜視点。
桜、ゆっくり様子を窺う。
オンラード、鎧を脱ぎ、桜に背を向ける形で体を拭いている。
桜「(嬉しそうに)ファス……」
桜、オンラードの肩甲骨付近にある焼印に気づく。
国の紋章を模ったケロイドが、蝋燭の火に照らされ醜く照り光る。
桜「……や、けど?」
※ ※ ※
リビング・オンラード視点。
オンラード、ハッとして後ろを振り返る。
オンラード「(警戒しつつ)誰だ?」
桜、物陰から出てくる。
桜「(笑顔)おかえり、遅かったな」
オンラード「……お一人ですか」
桜「ああ、物音がしたので、お前が帰ったのではないかと思ってな」
オンラード「……そうですか」
オンラードと桜、見つめあう。
オンラード「……服を、着ても?」
桜「え? ああ、構わん。好きにしろ」
オンラード、背中を見せないように服を着る。
桜「(オンラード見て)……よかった」
オンラード、ピクリと反応し桜を見る。
桜「お前が無事私の所に帰ってきてくれて、本当によかった」
オンラード「……」
オンラード、苛立たしげに桜を睨む
桜「さて、オンラードの顔も見られたし、私はまた眠ると……」
オンラード「聞かないんですか?」
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