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2 アマーレ宅・玄関(景義の過去回想)
廊下の奥、暗がり。
景義、俯き、顔がよく見えない。
オンラード(声)「こんな俺ごときに、どうしてあなたはそこまで……」
景義、血が滲むほど拳を握る。
景義「(悔しそうに)……姫様」
桜(声)「あ、ファスマ!」
景義、ピクリと反応し、顔を上げて二人を窺う。
※ ※ ※
玄関。
オンラード、外を走っている。
桜、追いかけて外に出るが立ち止り、悲しげにオンラードの後ろ姿を見つめる。
※ ※ ※
廊下の奥。
景義、バッと顔を背け壁に背を預ける。
景義「……っ!(泣きそうな顔)」
3 ウルバノ・街中(現在)
景義、俯いて暗い顔。
桜(声)「……義、景義! 景義?」
景義「(ハッとする)エ!」
桜、景義の顔を覗きこんでいる。
桜「どうした? 大丈夫か?」
景義「(真っ赤)……ヘ、ヘアアァァ!」
桜「ひゃあ!」
桜と景義、驚き、飛びあがる。
桜「な、なんだ。どうした?」
景義、ぶんぶん首を横に振る。
桜「だ、大丈夫、なのか?」
景義、ぶんぶん首を縦に振る。
桜「そうか。それならいいが、決して無理はするな。お前はいつも無茶するから」
桜、心配そうに景義を見つめる。
景義(ミギ)「(真っ赤)……あ、の……」
景義、幸せそうな笑顔。
景義(ミギ)「はい。ありがとうございます」
オンラード「(無表情)……」
オンラード、じっと桜を見ている。
桜、チラリとオンラードを見る。
オンラード、ふいと視線を逸らす。
桜、苦しそうに胸を押さえる。
桜「なんだ? この感覚は……?」
景義、辛そうに顔を引きつらせながら、桜をじっと見つめる。
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