第一章

8/8
前へ
/28ページ
次へ
「殺すんだよ。渡辺って奴に言ってやりたいんだろ?」 「ち、違う、別に人殺しがしたいわけじゃなくて…」 「あ?だったらどうやって言う事聞かすんだよ」 ぼくはしどろもどろに訴えた。 「い、言う事を聞かせたい訳じゃなくて。ぼくはそのう、こんなだから…特技はないし、ちょっと太ってるし…その、自信がほしいんだよ」 「要するに殺したいんだろ」 なんでそうなる!? 「違うよ…も、もういいお邪魔しましたっ!」 勇気を出してダッシュで社を飛び出し走る。 「な、なんでついてくるんだよ!」 が、死神は背後に浮かんでなんと家までついてきた。 「祈りを聞いたんだから何回か殺すまではそばにいようと思ってな。他の奴には見えないから安心しろ」 「えぇ~…」 死神にとりつかれて安心な訳ないんですけど…。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加