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東京のど真ん中に最新の時限爆弾が仕掛けられた。AIにより制御されているその爆弾は絶対に解除出来ず時間がきたら東京のど真ん中にクレーターができるほどの威力の爆弾なのだ。
テロリストの予告メッセージを見て現場に急行した所轄の刑事は直ぐに課長に報告した。課長は報告を聞くと直ぐに署長の指示を仰いだ。署長は本庁の刑事部にと、どんどん上に報告が上げられていき、ついに警察庁長官のもとに報告が上った。
「どうやっても解除出来ないのか?」
「最新のスーパーコンピュータを使用しても解除に100年ほどかかるそうです」
「威力はどのくらいだ?」
「中央区が消えてなくなるほどです」
「人々をパニックにならないように避難させるしかないのか」
「爆発を避けられない以上そうするしかないと思います」
「どのくらいの猶予があるんだ?」
「と言いますと?」
「爆弾のタイマーはあとどのくらいで爆発するとなっているのかね?」
「報告によりますと…100年後です」
「……」
「……」
「あっ、もしかして解除間に合うのか?」
「今すぐ始めればギリギリ間に合うかもしれないそうです。長官ご決断ください!都民の命を守れるのは長官だけです!」
「100年後の都民な。その時は俺は長官ではないよな?」
「おそらくそうだと思われます」
「なら次の長官に判断を任せよう」
長官は書類にハンコを押してこの問題を引き出しの中にしまい込んだ。
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