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8話 写り込んだ写真
僕は写真館に、焼き増しした写真を取りに行った。
先日、僕は大学のサークル8名で、山にキャンプに行ったのだ。その時撮った写真である。
僕は部屋に戻り、アルバムに納めていた。すると
「あれ?」集合写真に知らない女性が写っていた。
髪の長い、綺麗な人だ。
「こんな子いたっけ?」数を数えると8名だ。合っている。不思議に思い、昔の写真もめくって見た。
「懐かしいなあ」大学の入学式だ。数名の友人達とふざけ合っている。よく見ると「ええ?」何と後ろの方に、あの女性が写り込んでいた。
さっきの写真と見比べて見た。同じ女性だ。
「嘘だろ?何だよこれ」僕は、もう少しさかのぼってアルバムをめくった。
これは中学の修学旅行の写真だ。友達のマコトと、2人で写した写真だ。まだあどけなさが残っている。
「嘘だろ?」何と、僕の後ろにまたあの女性が!
7年も前の写真なのに、彼女の姿は今と全く変わらない。「一体どうなってるんだ?」
僕は、それらの写真をまとめてポケットに入れて、近くの神社にお祓いしてもらおうと、慌てて部屋を飛び出した。
そして神社の近くまで来た時、鳥居の前で、出てきた女性とぶつかりそうになった。
「あっすみません」僕は謝って女性を見た。
するとその女性は、なんと写真に写り込んでいた、その人だったのだ。
僕はしばらく動けなかった。彼女も目を大きく見開いて、僕を見つめている。
「やっと会えたのね」突然彼女は、そう呟いた。
え?どういう事だろう?
すると彼女は、昔の話を語り始めた。
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