1話 宇宙警察

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私は宇宙警察である。遠い星から、地球を守るために派遣されて来た。 普段は地球人に紛れて生活をしている。しかし悪がはびこる時、私の鉄拳が炸裂する。 「きゃあ!」早速事件だ。女性が悪に絡まれていた。 「やめて下さい!」女性が男の手を振り払った。 「何だよ。いいじゃん、少しだけ付き合ってよ」と痩せた男はしつこく言い寄った。 「やめなさい!嫌がって…ぐわっ!」私はいきなり腹を蹴られて、お尻もついでに蹴られた。 「うるさいおっさんだな。何だか白けちまったぜ」男はそう言って、立ち去っていった。 「あのう、大丈夫ですか?」屈み込む私に、女性が心配そうに言った。 「何々、大丈夫だよ。ちょっと不意を突かれただけさ。いつもは私の鉄拳が炸裂するんだが、あんなか細い相手じゃ可哀想だからね。本当は…」 振り向いたら、女性は既にいなかった。 すると、また声がした。 小さな男の子が、女の子の人形を取ろうとしていた。何だ、子供か。 「僕、駄目だよ。そんな事し…ぐはっ!」 水鉄砲を目にかけられ、足を思いっきり踏まれた。 そして子供らは、はしゃいで何処かに走って行った。「ううっ、目が…」 目が見えず、手を宙に泳がせていると、何かに触った。 「きゃー!変態!」私は、女性が持っていた日傘で、死ぬほど殴られた。 私は悪くないんです。本当です。心の中で、そう呟いた。 くそ!あー腹が立つ!鉄拳がうずうずして来た。 すると「泥棒だー!」と叫ぶ声が聞こえた。 向こうから、鞄を抱えた男が走って来るではないか。やったー!とうとう鉄拳を、お見舞いする時が来たようだ。 私は足をちょんと出した。すると男は、転んで鞄を手から離した。 「この野郎!」鉄拳が炸裂した。
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