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「うーん。やっぱり来た事あるような?」そう言って、マサミはホテルを見上げた。
「気のせいだって。さっ、フロントで予約してあるから」僕は急かした。
「ヒグレ アツシ様とマユミ様ですね?」フロントマンが呼びかけた。
「はあ?マユミ?私はマサミですけど?」マサミが言い直している。
「な、何だかなあ。間違いだよこりゃ。うん、困るなあ」僕は慌てて、鍵を引ったくり行こうとした。
すると後ろから「アツシ、遅いじゃん」と別の女性が近づいて来た。
げっ!マユミ?何で?
仕方がない。「あなた誰ですか?人違いじゃありません?」こうなったらシラを切るしかない。
「あんたが誘ったんだろうが!それに誰よ、この女?」マユミがキレかけている。
「アツシ!どう言う事なのよ!」マサミがこれまた、完全にキレていた。
もう駄目だあ。
2人にヒールでボコボコにされ、マユミは帰って行き、マサミにはタクシーで帰ると、3万円引ったくられた。
携帯が鳴っている。ヒナコからだった。
何の予定だっけ?
マサミはホテルを出て、シンジに電話した。
「迎えに来てくれる?この前泊まったリゾートホテルにいるの。え?忘れ物があったから取りに来ただけ。じゃあね」
この前、シンジと泊まったんだ。
どうりで来た事あるはずだわ。
マサミは思わず笑ってしまった。
終わり
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