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「その人って、長い髪の女の子でしたか?」
「キョッ、キョッ、キョキョ、ああ、髪の長いきれいな女の子だったね」
「じゃあ、未莉先輩だ。鳥さん、その女の子、どっちに行ったかって、そこまでそんなにあまり知りませんよね?」
「キョキョ、君、そこまで未莉ちゃんって子のことを探したいわけじゃなさそうだけど」
鳥が細目で言うと、
「い、いえ、いえ、探してますよ。探して一緒に地球に帰りますよ。はい、はいっ!」
渉夢は慌てながら、鳥に言いました。
「まあ、探してるか。未莉ちゃんって子は、あっちのキラキラの音符が固まったトンネルの中に入って行ったよ」
鳥の方はまだ細目でしたが、未莉がどっちへ行ったか、教えてくれました。
「わかりました。ありがとうございます」
渉夢は鳥にお礼を言ったあと、クログーとキラキラの音符のトンネルをくぐります。
トンネルの中を彼女たちがくぐったかと思うと、もう別の場所に来ていました。フラットの音符に囲まれた看板に、『異世界ミュージーンへようこそ』と、書かれてあったのです。
「この看板を見ちゃうと、さっきのトンネルをくぐる前の場所は何だったんだろう?」
「そこも異世界ミュージーンなんじゃない?」
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