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解答
あれから3日後の昼休み、彼は追試の答案用紙を抱えて私の所へとやってきた。一発合格だった、と金髪の眩しさに負けないくらい瞳を輝かせていたから、私はそっと胸を撫で下ろした。
まぁ、私が付きっきりで教えてやったのだから当然の結果ではあるか。
怒鳴りちらしてしまったあとは、さすがに彼も反省したようで、潔く問題集に取り組んでくれたのである。(ちなみに、私が怒鳴ったことに関しては、厳重に口封じをしておいた。学校で私が築き上げたイメージが台無しになりかねない。)
同じクラスでいる内はまた絡む機会もあるかもしれないが、彼とあれほど話すことはもうないだろう。そう考えていた矢先だった。
そのさらに1日後。つまり今日。
先生は朝のホームルームで彼が転校したことを告げた。親の仕事が理由で、行き先は大阪らしい。転校を隠していたのは、湿っぽくなるのも嫌だからという彼の意向だったそうだ。その意向通り、クラスメイトは私も含めて全員、彼が転校するなどということは一切考えもしていなかった。一番廊下側の、一番後ろの席。ふらっといなくなるには最適のその席に、今日も彼が座るのだとあたりまえに思っていたのだ。
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