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「いやあ。俺、神様なんだよねー」
俺の前に現れたのは、残念イケメンと称するのがふさわしい人物だった。
ふわふわしている黒髪に、透き通るような白い肌。
猫のように大きな黒目は、じっと俺を見据えている。
そして、頭の上には金色の輪が付いている。
「『自称』神様だろ」
俺がそう冷たくあしらうと、『自称』神様はおおげさに天を仰ぐ。
「いや、神様だし。何なら少し、力でも使ってみようか?」
『自称』神様は、すっと目を細めて、俺の全身をなめるように見る。
そして「なるほどね」と言うと、目を元の状態に戻す。
「年齢=彼女いない暦の典型的な草食男子だねー」
「ちょっと待ってくれ」
「大学時代は文学を専攻していたようだね。でも就職活動には全く影響が無かった。
そして今現在は、4つのバイトを掛け持ち中」
俺が「何でそんなこと知ってるんだ」とすごむと、
「だって俺、神様だから」
と言い、ずっとニヤニヤしていた。
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