秘密

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 そしてやってきた次の日。  なぜか朝からヤツの姿は見えなかったが、どこかに行っているのだろう。  俺は対して気にも留めずに、一日を過ごしていた。  夕方になると、ヤツは帰って来た。  だがヤツはすぐに自室に籠もり、何か色々しているようだ。  俺はリビングで、いつも見ているバラエティーに釘付けだった。  そのため、ヤツがふらりとリビングに出てきているのに俺は気付かなかった。 「うわ、降りてきてたのか。驚かすなよ……」  俺はそこで、ある違和感に気付く。  いつもヘラヘラしているヤツが、今日はなんだかマジメな顔をしていたからだ。 「どうしたんだ。そんなに思いつめて」  俺はコーヒーでも淹れようと、キッチンに立った。
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