2人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日が何日か、君は覚えてる?」
不意に、ヤツの形のいい唇が言葉を紡ぐ。
「俺とお前が出会って4年目、だろ?」
昨日自分で言っていたじゃないか、俺がそう付け加えると、ヤツは小さく頷いた。
「だけどそれ以外にも、何かあるんじゃないかなって思うんだ……」
ヤツの目には、何かを探るような色が表れていた。
「……一体、何が言いたい」
「君には、何か心当たりが無いかなと思ってね」
ヤツは――何かを確信している様子だった。
最初のコメントを投稿しよう!