箱庭の純愛

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私は曖昧に笑いながらスマホをデスクの中にしまった。 「えーでも、ミカちゃんと課長って別れたんだよね?」 その表情を肯定ととらえたのか、リサちゃんが尚も突っ込んで来る。 「う……ん、まぁね」 「なのに何で?何でそんな憂鬱そうなの」 「…………」 「振られたワケじゃなくて振った側なのに」 「………うん」 そう。 私と課長―――藤宮拓也とは、約2週間ほど前に別れた……はずだった。 少なくても私はそう思ってた。
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