第2章 俺の願い事

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彼女の息を呑む声が聞こえた。俺は何かおかしいことを言っただろうか、よくある願い事だと思うが。 彼女はすっと顔を伏せると、髪の毛をくるくるといじりながら聞いてきた。 「本当に…それがあなたの願い事?」 目に見えて彼女の自分が落ち込んでいるように見える。本当に俺は何をしてしまったんだ。 「あの、俺何かしました?」 彼女は顔をあげるとブンブンと顔を横に振った。 「違うの!でもあの……その…」 彼女は喋っている途中で声がどんどん小さくなって言った。しばらく沈黙が続いたが、言うことがまとまったのか彼女は一度大きく深呼吸をした。 「貴方の生き返らせたい人って、同級生の女の子…ですよね?」 多分彼女は俺の願い事を大体わかっているのだろう。一応確認、という感じでチラチラとこちらを見ながら聞いてくる。 「そうだ」
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