episode232 SとMの交錯

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episode232 SとMの交錯

白いカーテンから洩れる朝日。 小鳥のさえずり。 枕元に運ばれたライムジュースの香りで僕は目を覚ます。 「おはよう、眠り姫」 「おはよう、王子様」 そして夢の続きのような甘いキス。 「よく眠れた?」 九条さんは素っ裸の僕とは対照的に もうきっちりと皺ひとつないワイシャツを着こんでいた。 「いいや。誰かさんが一晩中悪戯するから」 「本当に?」 「嘘だよ。凄くよく寝た」 ライムジュースを啜りながら 僕は不安げにベッドに腰を下ろした彼にすり寄った。 「和樹」 「ん?」 改めて名を呼ぶ 優しい声につられて顔を上げると――。
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