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昼間は庸介の買い出しを手伝った。お昼は屋台で食べた。バインミーとチャーゾーを庸介がご馳走してくれた。
「これは、フランスパンのサンドイッチみたいたもの。で、これは揚げ春巻きよ」
「生春巻きではないんですか?」
「日本ではそっちのイメージだけど…食べてみて」
椿は熱々を口に頬張った。
「あっつ!!!………んー美味しい!とても美味しいです、あやめさん」
「椿のお口に合って良かったわ」
にっこり笑うと、庸介も口にした。
「あー、久しぶりの味だわ」
庸介は大きな声で、中で作るベトナム人の男性に声を掛けたベトナム語のようだ。英語も苦手だと言うのに、さっぱり何を言っているのか椿には理解出来なかった。
「日本に帰っている間もこの味が恋しかったって言ったのよ。私、ここのチャーゾー大好きなの」
確かにこれは美味しい。庸介が恋しがる気持ちも分かると、椿は心の中で頷いた。
あやめさんが好きなチャーゾーを忘れないように、手帳に書かないといけない、椿は手帳を出すとチャーゾーと記した。
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