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「…椿は…私でいいの?」
「はい、あやめさんと練習したいです」
庸介は覚悟を決めると、椿に唇を寄せた。
先程と同じように、何度か重ねる。やっぱり椿は息を止めている。
庸介は一度唇を話すと、親指で椿の顎に触れた。少し下の方へと力を入れて閉じている唇を開かせる。
少し開いた隙間から、舌を侵入させた。大きく椿が息を吸い込むのが分かった。御構い無しに舌を入れていく。
椿の舌を探し出すと、優しく絡めた。
力の入っていた椿の口元が緩んだ。庸介は身体を起こすと、椿に覆い被さりキスを続けた。
映画のような、甘い甘いキスを繰り返した。
それ以上もそれ以下もない。ただ、キスだけを繰り返した。
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