故郷

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「玲、紹介するよ」 ついさきほどまでじゃれついていた梓は表情を変え、わたしに彼の友人を紹介してくれた。 「俺の友人。鳴瀬は……もういいか。真ん中が今日の主役、間宮で、その隣が梶本」 和かな笑みを向けてくれる三人に「初めまして」と言葉を返す。 「彼女の玲。言っておくけど本当に本気だから。変な心配は要らない」 「わかっとう。お前の態度見たら、そんなん野暮やったわ」 「ってか、ジョーがこんなに懐くなんてな。いいもの見れた」 鳴瀬さんの言葉に三人は声を上げて笑った。腰を抱く手の力が少し弱まり、見上げると彼も眉を下げて苦笑いを零していた。 「えっと、玲ちゃん?いくつ?若かね。こんなオッさんでええんか?」 「わははっ、オススメはせんな」 「まあまあ。めでたいことや。九条にもちゃんと嫁さんば来てくれて。あ、そうや、弥生……、梶も鳴瀬も嫁は?」 「そやな、ちょっと呼んでくる」 「まだ帰んなよ」 間宮さんはそう言って梓に釘をさす。 会場の中央付近で集まる輪の中にかけていくと、煌びやかな衣装を着た女性に話かけた。
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