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ソファーから立ち上がろうとする涼介の前に環は立ちはだかる。
「ねえ。男と女が部屋に二人きりってただお喋りするだけなのかしら。私のことを、どんな女か確認しなくていいの?」
「なっ、何を言い出すんだ。――俺を誘ってるのか」
答えずに環は白いシャツのボタンを外し始めた。その下には何も身につけていない。
滑らかで一切の無駄がないしなやかな肢体を環は晒す。
「一体、何をしているんだ」
「やっぱりモデルの身体なんて男には魅力的じゃないわよね」
切れ長の大きく鋭い目と浅黒い細い体は美しいネコ科の獣のようだ。
「こ、こんな綺麗な身体――初めて見たよ……」
「じゃあ、きて……」
めまいを感じながら涼介は環の薄いかろうじてふくらみのある胸元に顔をうずめ、スパイシーな獣の香りを嗅いだ。
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