第二部

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小さな乳房を揉まれながらやはり小さな突起を舐められ甘噛みされ芳香は呻く。 「あっ、あっ、うっ、ふっ」 舌はゆるゆると円を描き動く。芳香の香りが強くなってきた。 「いい香りがする。今日はたっぷりと楽しもう」 「あぁ、はぁ、や、だぁ」 羞恥心により言葉だけで抵抗を見せるが、ルームフレグランスの効果だろうか、いつもの彼女よりも声が甘くおねだりをする猫のようになっている。 早く強い芳香のもとへ薫樹は急ぎたかったが、ぐっと我慢をし、最後の楽しみのように太腿と膝に舌を這わせようとし、少し身体の向きを変えた。 「あっ、甘くて、え、えっちな匂いがする――」 上気した頬と潤んだ目で芳香は荒い息をしながら言う。 「ん? 甘さ? バニラはまだ香ってこないはずだが……」 今の時間はまだスパイシーな香りがしているはずだ。少しタイムラグがあるのだろうか考え、薫樹が動きを止めた瞬間だった。 「も、もう、だめ。我慢、できない」 のっそりと芳香は身体を起こし、息を荒くしている。 「どうしたんだ?」と言葉を発する前に彼女は薫樹のボクサーショーツに手をかけ、彼の起立したものを取り出した。 「い、いきなり、何を?」 「はぁ、はぁ、こ、ここから、いい、匂いがする」 そう言いながら芳香は股間に顔をうずめ、直立したモノをさすり、頬ずりし、匂いを嗅いで、口に含んだ。 「うっ、よ、芳香……」 まさかここまで大胆になるとは予想をしていなかった薫樹はためらったが、彼女の口淫に強い欲情を感じる。 芳香は夢中でしゃぶり舐めあげている。 「うっ、うっ、ま、さか。こんな……」 薫樹を愛撫する芳香からさらに強いムスクが漂い始める。 「これじゃあ、僕も我慢できない――」 吸い付いている芳香を離そうと試みたが難しい。
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