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やばい! おこらせてしまった。
「わかりやすくいってやろう。金だ! 古来はちがったのだが、今は、まあ、そういうことだ」
「ああ、おふせのことだね」
「それはちがう宗教だといっておるではないか! さい銭! もしくは玉ぐし料じゃ!」
光がますます強くなった。
ほんとうに、やばい。
ぼくは、あわててサッカーシューズを買ったのこりのお金をポケットからとりだした。
千円だった。
「……ふん。まあ、こわっぱじゃからな。とくべつにサービスしておこう」
神さまは、ちょっとふまんそうだった。
ぼくはおもわず、聞きかえした。
ぼくにとって千円は大金だ。
「さい銭が少ないとだめなの?」
神さまは、むっとした顔でこたえた。
「あたりまえじゃ! 有名大学に合格させろとか。かっこよくて、やさしくて、親と別居してくれる、お金持ちの男の人と結婚させろとかを、千円ぽっちでかなえられるものか」
日本一サッカーがうまくなりたい、と願いごとをするつもりだったぼくはいいかえした。
十万円とか百万円とかいわれても、ぼくに出せるわけがない。
「神さまって、お金なんかに、こだわらないもんだと思ってたんだけど……」
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