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ふと、我に返った。
いつもの病院への道だ。
いつもの診療の時間だ。
橋の上を通る道路の歩道。私はなぜこんなところでぼんやりしていたのだろう。我ながら、ぼうとしていて危ない。
橋の上から見える川の水は綺麗だ。川底が水を通して輝いて見えるほどに、眩しい。先月まで桜だった木々には若葉が繁っている。
目が眩みそうだ。
「お嬢さん」
いつの間にか、目の前に人が立っていた。ほっそりとした若い女性。大丈夫?顔が真っ青だ、そういう声が聞こえたのを最後に私の意識は途切れた。
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