美人スチュワーデスの死

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 ふわっとした白い熱いパンのような皮。ジューシーな肉。しいたけや、タ ケノコもひき肉の中に混ざっている。 「うん。旨いなぁ」  逡巡しながらも、それを認める。これが不味い訳がない。あんまんも売られているけれど、圧倒的に人気なのは、肉まんだった。 あんまんが、あまり売れないのは寂しい。だから私はお持ち帰り用に、肉まん二個とあんまん二個を購入した。  混雑した人混みの中、アリの行列のように改札口を出る。 「あー、息苦しかったぁ」  上之原巡査部長は、息を吸って吐きながら言う。そんな横顔が整っていて、かっこいい。とても大好きな横顔だった。 「何?」  私の視線に気づいた上之原巡査部長は、視線をこちらに転じ、思わず私は顔が紅潮した。
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