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私は夢を見ていた。職業は堅い職業でも、やはり頭の中は『女の子』だから仕方がない。
ディズニーランドへ上之原巡査部長と行き、デートをしている夢だった。
夢の中でデートを堪能している時、けたたましいベルの音が耳に鳴り響く。黒電話の音だ。
(やだやだ、もう!)
布団をかぶるけれど、そうもいかない。私はノロノロと仕方なく起きた。ベージュ色のカーテンから、明るい光が惜しげなく入って来る。かなり明るい。
時計に視線を遣ると、十一時を示していた。
まだ黒電話は鳴り響く。
ジリリリリ。ジリリリリ。
私は重いため息を落とし、仕方なく耳に当てる。
「はい……」
『上條か? 俺だ。上之原だ』
「はいっ」
今日もデートのお誘いかな。だとしたら、嬉しい。気分は上昇する。
『すまん。今すぐ所轄に来てくれ』
その言葉に私はがっくり項垂れた。あぁ、呼び出しだ。
「はい、わかりました……」
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