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「仕方ない奴だ。俺がお前を脱がしてやるから、お前が俺を脱がせばいい。お相子だろう」
この男は高峰が最後まで逆らえないというのを知っているのだ。観念したように高峰は大人しく横たわる。
それを合図に光一郎はベルトを外しにかかり、ズボンのチャックを下ろす。
(あー心臓、うるせぇ)
緊張と興奮で心臓が鳴りやない。その音を鼓膜で感じながら下半身が外気に触れると全身が粟立つ。
そそり立つ高峰の性器に光一郎の手が触れた。
「んっ」
薄く目を開いて光一郎を見やると、光一郎はまじまじと見つめながら勃起した性器を握っていた。
「こーちゃん・・・触っちゃダメだって・・」
背中に走る快感に身をよじる。
「すごいな、ビクビクしている」
「あっ、もう・・っ」
言うなって、泣きたくなる。
「気持ちいいか?」
ゆるゆるとしごかれて「・・・うん・・・」こくんと頷く。
「こーちゃんのも・・・」
高峰が手を伸ばすと光一郎は素直に身を引いて、高峰を抱き起こす。
光一郎のシャツの釦を一つ一つもどかしい気持ちで外してゆく。逞しい胸が露になると自然に鎖骨へ口付けた。口づけをして吸ったまま手は光一郎の下半身を脱がしにかかる。衣擦れの音と互いの早い呼吸だけ部屋に響く。
「・・・・」
言葉にならない程、美しい男。
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